子どもは野菜が嫌い、と思い込んでいる人がいます。でも、わたしは信じていません。
野菜にはそれぞれの味があり、調理方法や味つけで歯ざわりもおいしさも変わるのです。「野菜だから」と嫌う理由など、どこにもありません。 「嫌いな野菜はこまかく刻んで、炒飯やハンバーグにまぜる」という人もいますね。それも賛成できません。ごまかして食べさせているうちは、その野菜本来のおいしさには気づけません。 人間だってそうでしょう?
個性を殺して周囲にまぎれている人はあまり魅力的ではありません。 本来の個性を上手に引き立ててこそ、人も野菜も愛される存在になるのです。 小6の息子に好物を聞くと、ためらわず「北京のおばあちゃんが炒めたいんげん!」と言います。 「いんげんだけを炒めているのに、ものすごくおいしいんだよね。世界中のいんげん嫌いの子に 食べさせたいくらいだよ!」と熱愛状態。「ママのいんげん炒めは?」と聞くと、「手の込んだ料理は ママのほうが上だけど、家庭料理はおばあちゃんのほうがおいしいんだよね」だって(笑)。
野菜料理のおいしさの答えはここにあります。そう、単純な料理であればあるほど、 その人の経験とカンと野菜を見る目が要求される。わたしはまだ、母にはかなわないってこと。 だけど、ウー・ウェンだって負けてはいません。冷めてもやわらかい鶏ひき肉と、香りのいい干しえびを 脇役にして、いんげんのおいしさを引き立ててみましょう。ごはんにのせれば、夏休みの昼食にぴったり。 「どう?」と息子に聞くと「ママのいんげんもおいしいね」って。どうだ、まいったか!
中国では、夏野菜を炒めて食べることが多いですね。 きゅうり、トマト、そしていんげん。中国のいんげんは日本のものよりもっと太く、ふしくれだっていて、さながら肉体労働者。 一方東京のいんげんは、細面で上品。おひたしやごまあえ向きなのかもしれませんね。でも炒めて食べてもとてもおいしい。 たっぷり作って、お弁当のおかずにもどうぞ。
材料(4人分) 鶏ひき肉(できればもも肉) 200g さやいんげん 150g 干しえび 30g(なければ桜えび 10g) ねぎのみじん切り 10cm分 A 酒 大さじ1 しょうゆ 大さじ1⁄2 砂糖 小さじ⁄2 こしょう 少々 サラダ油 大さじ1
作り方 1 干しえびはざく切りに、いんげんは筋をとり、7〜8ル長さに切る。 2 中華なべなどの炒めなべに、サラダ油と干しえびを入れてから中火にかけ、香りが出たらねぎを加える。 3 さらに香りが出たら、鶏ひき肉を加えて色が変わるまで炒め、Aを加えて調味する。 4 さらにいんげんを加え、火が通るまでゆっくりと炒め合わせる。最後にこしょうで香りをつける。
1963年北京生まれ。 北京師範大学を卒業後、1990年来日。現在料理研究家として雑誌やテレビなどで大活躍。 家庭では小学生と中学生の子どもを持つ、明るくたくましいお母さんでもあります。
さらに詳しい内容を、本誌(2007年8月号)17Pでご紹介しています。ぜひご覧下さい。
このホームページのコンテンツおよび画像の無断転載を禁じます。 (C)Copyright 2007, SHUFUNOTOMO Co.Ltd. All rights reserved.