春が近づくと、重いコートやセーターを一刻も早く脱ぎ捨てたい気分になりますよね。 でも、少し待って。
中国には「春 秋凍(春先は厚着、秋口は薄着)」という言葉があります。「秋から冬にかけて厚着をしてしまうと、本格的な冬の寒さについていけなくなるよ。逆に、春だからと焦って薄着にしてしまうと体を冷やし、風邪をひいてしまうよ」。そんな意味の言葉です。
だから、服装はまだ冬のままで。そのかわり、体の内側は春の装いにしませんか? 長い冬の間にたまった老廃物や毒素を外に出して、体を内側からスッキリさせましょう。その役割を果たすのが、木の芽や山菜などの春の野菜です。 春の野菜には苦味があり、解毒作用があります。 以前テレビで、冬眠から覚めたクマがふきのとうを食べる様子をみましたが、そのあと出たのは真っ黒なフン!冬の間にたまった体内の毒素を全部出したようでした。 動物も人間も同じですよね。春の野菜を食べることで、体をリセットさせていくのです。
今回は、そんな春の野菜を使って春巻きを作りました。よく「春巻きをカラリと揚げるコツはありますか?」と聞かれることがありますが、そんなのムリ。 だって、日本の春巻きは「いためてとろみをつけた野菜」を包むんですから、カラリと揚がるはずがありません。わたしが春巻きの具にするのは生の野菜。 簡単に作れてカラリと揚がるうえに、春巻きの皮が野菜をしっかり包んでいるから、食べた瞬間口の中に野菜の甘みと香りが広がるのです。春の野菜は春巻きで、どうぞ。
たけのこやアスパラガスは「芽」の野菜。 これから伸びていこうとするエネルギーを内側に秘めています。子どもだって春から夏にかけてぐんと成長するでしょ? そのためのエネルギーを分けてもらいましょう。せりなどの山菜は、ビタミンや食物繊維が豊富なだけでなく、豊かな香りが食欲を刺激します。 子どものころ、春になると「わらび」をとってきて春巻きにしました。かじったときに広がる香りは最高。 ほかにもいんげんやクレソンなど、いまが旬の野菜はどれも春巻きにぴったりです。
材料(4人分) 春巻きの皮(市販) 12枚 グリーンアスパラガス 4本 ゆでたけのこ 1⁄2本 せり 1束 塩 2つまみ×3 こしょう 少々 かたくり粉 小さじ1 1⁄2 塩 小さじ1⁄2カップ かたくり粉 大さじ1(水大さじ2でとく) 揚げ油 適量 小麦粉 大さじ1 水 大さじ1
作り方 1 アスパラガスは根元のかたい皮を薄くそぎ、たたきつぶしてから3等分する。たけのこはせん切りに、せりは3B長さに切る。 2 それぞれの野菜に、塩2つまみ、こしょう少々、かたくり粉小さじ1⁄2をまぶす。 3 野菜をそれぞれ4等分し、春巻きの皮に1種類ずつ巻き、12本作る。Aをまぜて、春巻きの皮を止める「のり」に使う。 4 160度の油でじっくり揚げる。
1963年北京生まれ。北京師範大学を卒業後、1990年来日。現在料理研究家として雑誌やテレビなどで大活躍。家庭では小学生と中学生の子どもを持つ、明るくたくましいお母さんでもあります。
さらに詳しい内容を、本誌(2007年3月号)15Pでご紹介しています。ぜひご覧下さい。
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