2008.6月号掲載
「おんなのからだクリニック」は今月で最終回。1982年から始まり、約26年間、約300回、3000人以上の読者の方々のご相談を受けてきました。主婦は家事や子育てで忙しく、自分のことはついおろそかになってしまいますが、家族の元気のためには健康が基本! 定期的な健診を受けて、自分のからだを大切にしていきましょう!
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。

相談日は毎月 第1水曜日10時〜13時!
(祝日の場合、年末年始はお休み)
女性のからのだの悩みについて、年齢を問わず野末先生がやさしくお答えします。左の番号で相談を受け付けますので、悩みのある人はご利用下さい。ただし、携帯電話、固定電話子機からの通話は御遠慮願います。
※婦人科以外のご相談はご遠慮ください。また、相談日は電話がかかりにくいことがありますので、ご了承ください。
 
最近、月経でないときに出血があったり、周期が乱れてきて心配です
相談者 Tさん(34才・主婦歴5年/富山県)
Tさん:
これまで、だいたい28日周期で来ていた月経が、ここ半年ほど、40日周期になったり、20日で来たりと乱れてきました。それに、月経と月経の間のころに、出血があったのも気になっています。
野末先生:
子宮がん検診は最近いつ受けましたか?
Tさん:
下の子の妊娠時から2年間受けていません。
野末先生:
子宮がん検診は定期的にきちんと受けるようにしましょう。とくに、不正出血、つまり月経時以外に出血をみた場合、まずは婦人科で調べてもらうことをすすめます。また、今回の出血も、基礎体温を付けていると、その原因を探るのに参考になるんですが、付けていますか?
Tさん:
いいえ、子どもをつくる前は付けていましたが、今はもう付けていません。毎朝起きる前に体温を測るのが、めんどうで……
野末先生:
基礎体温は、なにもベッドから出る前に測らなければならないと決まっているわけではないんですよ。朝起きて、歯をみがいたり水を飲むなど、口に何か入れる前であれば、トイレに行った後でもいいですし、ベッドから出てソファに座って測ってもいいんです。要は、毎朝同じ条件で測ることです。
Tさん:
そうなんですか。基礎体温を測っていると、どういうことがわかるんですか?
野末先生:
たとえば、あなたのように月経が来るころでないのに出血があった場合も、排卵期出血なのか、月経が早めに来たためなのかなど、基礎体温を付けているとわかります。排卵期出血とは、女性ホルモンの影響で排卵の時期にみられる出血ですが、病的なものではないので心配ありません。基礎体温を付けていると、排卵の時期や、高温期や低温期がわかるので、出血があっても生理的なものか、気がかりなものか、参考になるわけです。
Tさん:
最近、月経周期が乱れているのも、基礎体温を付けていると、何が原因かわかりますか?
野末先生:
そうですね、参考になりますよ。だれしも30代も半ばを過ぎると、卵巣の働きが低下してきます。ストップすると、卵巣からの女性ホルモン分泌に乱れが生じ、基礎体温表でも高温期と低温期がはっきりしなくなったり、低温期がずっと続いたりすることが。同時に、月経の周期が短くなったり、間隔が開いてきたり、月経量が減ったり、急にどっと増えたり、さまざまな体の変化も出てきます。このような変調は、たいてい40代に入って起きてくることが多いのですが、30代からみられるときは、早めの更年期の場合もあります。
Tさん:
ふつうよりも早く更年期が来ると、何か問題がありますか?
野末先生:
更年期とは、閉経の前後、数年間を言います。日本人女性の平均的な閉経年齢は51歳ごろですから、更年期が早いということは、閉経にともなって起きる女性ホルモンのバランスの乱れがみられ、その影響で更年期障害が早く出てくる心配があります。また、骨粗しょう症などのほか、老化の進行も早まる可能性がありますね。ですから、早めに卵巣の機能低下が認められた場合は、ホルモンを補う治療などが必要になることもあります。いずれにしても、婦人科を受診することが大切ですね。その際には、ぜひ基礎体温表を持参してください。診察の役に立ちますからね。
Tさん:
わかりました。どうもありがとうございます。
野末先生:
おだいじになさってください。
体のさまざまな情報を読み取れる
基礎体温表
 基礎体温とは人が最低限のエネルギーしか使っていない状態での体温を指します。正常な基礎体温の場合は、月経が始まって約2週間低温期が続いたあと排卵がきて、次に高温期が約2週間あり月経となります。このように基礎体温が二相性を描くのは、前半の低温期には体温を下げる卵胞ホルモンの分泌が活発に行われ、後半の高温期になると体温を上げる黄体ホルモンの分泌がさかんになるからです。ですから、妊娠をすると黄体ホルモンの分泌が続くため、基礎体温も、3週間以上高温期が続くことになります。また、排卵が起きない無排卵月経では、黄体ホルモンが分泌されないので高温にならず、ずっと低温期が続くことになります。このように基礎体温からは、女性の体のさまざまな情報がわかるのです。

野末先生よりメッセージ

限りある生命をどう楽しく生きるか、これでよかったと言える人生を送れるように計画を立てましょう。一日、一週間、一月、一年、そして数年。思ったようにいかなくてもよい。たったひとつでいいから、念じたことができれば自分をほめましょう。年の初めには、必ず健康管理のスケジュールを。去年はできなかった健診も、今年こそは。みなさまお元気で!

 今月のその他の質問
乳房のしこり

乳房にしこりがあり心配です。とくに、月経前になると痛みます。大丈夫でしょうか?
相談者A・Oさん(28才・主婦歴2年/山梨県)
乳腺症の可能性もありますが、乳がん検診も受けておきましょう

 乳房にしこりを感じたとき、もっとも気になるのが乳がんですから、まずは受診して検査を受けておきましょう。乳腺外科では、視触診、超音波検査や、マンモグラフィーのほか、必要に応じて細胞や組織検査も行われます。

 じつは私も二十数年前、乳がんの手術をしました。ふだんから、乳房の自己チェックをしていたので、早期に見つけることができ、今も元気で過ごしています。

 乳がんの自己チェックは、毎月月経が終わったころ、入浴時に簡単に行うことができます。泡立てた石けんを手につけ、左の乳房は右の手で、右の乳房は左の手で、指先をそろえてなかをさぐるように触ってみてください。その際、乳房側の腕は高くあげ、脇の下までゆっくり触りながら、しこりがないかどうかチェックしましょう。もちろん、1年に1回は乳がん検診を忘れずに受けてくださいね。

 なお、月経前にしこりが硬くなったり痛くなるのは、乳腺症の場合によくみられます。乳腺症が乳がんになることはありませんが、しこりがあると感じたら受診し、きちんと調べてもらうことが基本ですね。
おしりのトラブル

1人目出産後、痔に。病院へ行くのは恥ずかしいけど、次の妊娠前に、手術しておくべき?
相談者 K・Sさん(35才・主婦歴5年/愛知県)
最近は、肛門科にも女医さんや女性外来も。受診して、次の妊娠までに治しておきましょう
 
 出産後、痔に悩まされる女性は少なくありません。妊娠中は、大きくなった子宮に圧迫され下半身の血流が悪化し、ホルモンの影響もあって、便秘や痔を起こしやすい状態になります。産後も、育児などが大変で、もよおしてもトイレを我慢する生活を送っていると、便秘や痔は悪化します。また、母乳をあげていると、母体は水分不足で便秘になりがち。このため、産後、痔になる人もいます。

 やはり、2人目を妊娠すれば、痔はさらに悪化するでしょう。ひどくなる前に、肛門科を受診し、治療を受けることをすすめます。

 最近では、肛門科も女医さんがやっている病院や、曜日を決めて女性の患者さんだけを受け付ける女性外来を設けているところも。もよりの保健センターに聞いたり、ネットなどで調べてみてはいかがでしょう。手術が必要かどうかも含めて、きちんとみてもらうことをすすめます。
 
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