2007.12月号掲載
今月は子宮内膜ポリープについて。今後妊娠を望むかどうかで対応が変わってきます。
不正出血があったときは、ぜひ早めに受診を!
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。

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出血があり受診したら子宮の中にポリープがあると言われました。
2人目が欲しいのですが、手術したほうがいいですか?

相談者 Oさん(34才・主婦歴7年/広島県)
Oさん:
先日、月経でもないのに出血があったので受診したら、子宮内膜にポリープができていると言われました。
これは、どういうものですか?
野末先生:
ポリープというのは小さなこぶのようなもので、胃や腸などさまざまな臓器にできます。子宮の入り口にできると子宮頸管ポリープ、子宮内膜にできたものは子宮内膜ポリープと呼んでいます。子宮の内膜という平らなところに、小さなきのこのようなものが突き出ているとイメージしてくださればいいでしょう。
Oさん:
念のため、子宮体がんの検査をしてもらったのですが、がんの心配はないということでした。
でも、ポリープは悪いものではないと説明されたものの、これががんに変わるということはありませんか?
野末先生:
子宮内膜ポリープのほとんどは良性のこぶです。心配ならば、組織を採って調べれば、はっきりします。しかし、子宮体がんの検診で問題なければ、ほぼ大丈夫でしょう。また、ポリープががんに変わるということはありませんが、ポリープとがんが合併していたという可能性は否定できないので、必ず定期的な検査を受けることが大切です。
Oさん:
受診の際、手術をすすめられました。受けたほうがいいですか?
野末先生:
今後、妊娠を望むのか、それとも、ときどきある不正出血をなくしたいと思うのかで違ってきますが、いかがですか。
Oさん:
出血は、原因がわかればとくに気にするほどではないのですが、子どもは2人目を欲しいと思っています。
野末先生:
妊娠を望むなら、手術を受けたほうがいいでしょう。というのも、子宮内膜にポリープがあると、妊娠の妨げになるからです。受精卵が着床するとき、子宮内膜にポリープがあると、それが障害になって、うまく着床できないわけですね。
Oさん:
手術というのは、どういうことをするのでしょうか?
野末先生:
ポリープを取る手術になりますが、子宮鏡検査のときに取ってしまうなど、簡単な処置ですむこともあります。子宮鏡で見ながら、ポリープを切除したり、ねじり取ってしまうという方法です。ただ、ポリープがたくさんできている場合は、子宮内膜をかき出す掻爬を行います。
Oさん:
手術後、どれぐらいすれば妊娠にトライしてもいいですか?
野末先生:
医師から、性生活の許可が出ると思いますが、次の月経が1〜2回順調に来れば、たいてい大丈夫でしょう。
Oさん:
手術をすれば、もうポリープはできませんか?
野末先生:
一度手術で取っても、またできることもあります。そのため、次の妊娠を望むのであれば、早めに子どもをつくるようにしたほうがいいでしょう。また、今回のように不正出血があったときは、その原因を確認するためにも、早めに婦人科を受診することが大切です。子宮がん検診も、定期的に必ず受けるようにしましょう。
Oさん:
わかりました。どうもありがとうございました。
野末先生:
おだいじになさってくださいね。
超小型カメラで子宮の中をみる
子宮鏡検査
 ヒステロファイバースコープという超小型カメラで子宮の中を調べる検査です。胃カメラのような機器で、膣から細い管を入れて子宮の中の様子を直接観察できます。また、撮影してモニターに映し出すことも可能です。
たいていは麻酔なしで行いますが、未婚の女性など子宮口が細くて痛みを覚えるというような場合は、痛み止めを使うこともあります。子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜の炎症や癒着、子宮奇形などを調べるときに用いるほか、不妊検査でも行います。
 今月のその他の質問
乳房の痛み

半年前の乳がん検診は大丈夫でしたが、乳房が痛いときがあり気になります
相談者 K・Iさん(28才・主婦歴3年/愛知県)
月経前に痛くなり月経後は消えるなら乳腺症の可能性大です。
痛みをやわらげる治療もありますよ


 乳房のトラブルで一番心配なのは、乳がんです。乳がんの症状でもっともわかりやすいのは乳房のしこりですが、痛みから見つかったという場合も1割程度あります。

  ただ、乳房の痛みが月経の周期に応じて起こるという場合は、乳腺症の可能性が高くなります。排卵の時期や、月経前になると乳房が張って痛いという症状は、女性ホルモンの影響で起こります。さらに、乳腺症の症状にはしこりも見られるので、乳がんを心配して受診する人も少なくありません。しかし乳腺症の場合は、月経が始まると乳房がやわらかくなって痛みも消えます。しこりも、月経前は大きく、月経が終わると小さくなります。

  乳房の痛みが、ホルモンの影響であれば、とくに治療の対象とはなりませんが、痛みをやわらげたいときは、漢方薬やホルモン療法で治療することもできます。つらいようであれば、婦人科で相談してみましょう。

  なお、乳腺症から乳がんになることはありません。ただ、乳腺症のしこりのそばに乳がんが隠れていることがないとはいえないので、毎月の自己検診と、1年に1回は必ず乳がん検診を受けましょう。
婦人科のかかり方

引っ越してきたばかりで地域の様子がよくわかりません。婦人科の病院選びや受診の仕方など教えてください
相談者 Y・Oさん(22才・主婦歴6カ月/栃木県)
受診の際は、病歴や月経の記録などを整理し、相談内容もメモして行くと便利です
 
 病院選びで悩んだときは、もよりの保健所や保健センターに電話をして相談してみましょう。地域の医療施設の情報を持っている保健師さんがアドバイスをしてくれるはずです。

  婦人科を受診する際は、これまでにかかったことのある病気、初潮の時期、月経トラブルの有無、他の診療科にかかっている場合は処方薬など、事前にメモしておきます。また、相談したいことも整理しておくと、限られた診療時間を有効に使うことができます。内診に抵抗を覚える人もいるようですが、その場合は遠慮なく自分の気持ちを伝えましょう。まだ若い未婚の女性の場合は、内診ではなく超音波検査などの方法で情報を得ることも可能です。

  婦人科は、一生を通して女性の健康にかかわるところです。上手な利用の仕方を覚え、ぜひご自分の健康維持に役立ててください。
 
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