2007.7月号掲載
避妊効果が一番高いといわれるピルですが、日本では普及率は3%以下。まだまだ使うことに不安を持つ人が多いようです。避妊以外にも、月経痛や月経不順などの治療にも使われるピルについて、今月はていねいにお話します。
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。

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ピルを試してみようと思うのですが、避妊効果や副作用は?
相談者Kさん(27才・主婦歴4年⁄大阪府)
Kさん:
子供は3人おり、もう作る予定はありません。じつは、3人目が予定外で妊娠しちゃったので、
今回はちゃんと避妊したいと思っています。
野末先生:
そのときは、どんな避妊方法でしたか?
Kさん:
コンドームです……
野末先生:
そうですね。コンドームは挿入する前からきちんとつけておかないと、避妊に失敗することがありますね。やはり、避妊効果が一番高いのは、ピルでしょう。
Kさん:
そうですか。ピルって、どういうものか、よく知らないのですが。
野末先生:
現在、経口避妊薬として使われているピルは、含まれているホルモンの量が少ない低容量ピルです。ピルには女性用ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホル モンが含まれていて、排卵を抑える働きがあり、それで避妊できるわけです。
Kさん:
毎日飲むんですか?
野末先生:
月経の初日から毎日1錠、3週間飲み続け、次の1週間は服用をストップします。この間に出血が起きますが、無排卵の月経です。そして、また月経の初日から飲み始めるというように、4週間が1サイクルになっています。
Kさん:
飲み忘れたら、どうしましょう?
野末先生:
毎日できるだけ同じ時間帯に飲むようにしますが、半日くらいなら、遅れて飲めば大丈夫です。まる1日空いてしまったときは、翌日2錠飲みましょう。しかし、2日以上飲み忘れた場合は、ピルの効果が期待できなくなります。飲み忘れた日から1週間休んでから、また飲みだすようにしましょう。
Kさん:
副作用も気になるのですが。
野末先生:
飲み始めて1〜2ヶ月は、吐き気や乳房の張り、不正出血などが起きることもあります。たいていは、飲み続けているうちに消えていきますが、つらいときは医師に相談を。クスリの種類を変えると楽になることもありますし、このような副作用を抑えるクスリもありますから。また、ピルを飲んでいると、血栓症のリスクも高くなるので、身内に若くして心筋梗塞や脳梗塞になった人がいる方は、医師に相談しましょう。ただし、低容量ピルで血栓症が起きるのは、きわめてまれですがね。そのほか、35才以上でタバコを吸ってるいる人、肝臓や腎臓、心臓に病気がある人、コレステロール値や中性脂肪値、血糖値の高い人、高血圧の人なども、事前に相談をしてください。
Kさん:
乳がんや子宮がんの影響は?
野末先生:
乳がんのリスクが増す可能性は低いのですが、外国のデータによると子宮頸がんの人は少し多いという報告があります。事前に検診を受けておくと安心ですね。
Kさん:
ピルは市販されていないんですか?
野末先生:
はい。医師の処方が必要で、保険も適用されていません。でも、定期的な検診も兼ねて婦人科へ行くようにすれば、体のために、とてもいいことですね 。また、ピルには、月経痛や月経不順を改善したり、子宮筋腫や子宮内膜症の痛みを軽くするなどの効果もあり、治療にも使われているんですよ。
Kさん:
わかりました。どうもありがとうございました。
避妊に失敗したかも、というときは
緊急避妊ピル
  コンドームが破れていたり、はずれてしまった、というようなとき、セックスをしてから72時間以内に中用量ピルを飲むことで、妊娠を防ぐことができるという方法です。もともとはアメリカでレイプ被害に遭った女性への対策。100%の効果が期待できないものの、75%以上の効果はあるといわれています。ただ、使われるピルは低用量ピルではないので、頭痛、吐き気などの副作用は起こります。
 今月のその他の質問
におい

デリケートゾーンのにおいが気になります。とくに、月経になると強くなって気がかり。何か、対処法は?
相談者 E・Kさん(23才・主婦歴3年/群馬県)
コロンやアロマを使って、自分のお気に入りのにおいを見つけてみては

 においには個人差があるうえ、嗅覚も人それぞれです。とはいえ、デリケートゾーンのにおいは人と比べることができないだけに、わたしだけ?と悩んでしまうのもわかります。ただ、わきの下や乳首の乳輪、性器のまわりなどには、アポクリン腺という汗腺があって、全身に分布している汗腺から出る汗とは違う性質を持っています。アポクリン腺からでる汗は、タンパク質や脂質、糖質、アンモニアなどを含むため、雑菌が繁殖しやすく、においを招きやすいのです。

さらに月経になると、ナプキンを当て、その上からぴったりした生理用ショーツをはきます。デリケートゾーンはむれ、ますます雑菌が繁殖しやすくなります。まずは、清潔を保つため、シャワーやビデでこまめに汗や血液を流しましょう。コロンやアロマを利用するのもおすすめです。ショーツに少したらしてみます。この際、ぜひ自分のお気に入りのにおいを探してみてはいかがでしょう。
月経量が多い

産後1年半、最近月経量が多くなって、血液のかたまりがでることも…
相談者 K・Iさん(29才・主婦歴3年/山梨県)
ほとんどが生理的なことですが、子宮筋腫などの病気の場合も。
検診のときなど相談してみましょう。

 
 性的に成熟してくる20代半ばから30代にかけて、月経の量が増え、期間も長くなったという女性は少なくありません。しかしこのような症状は、ほとん どの場合が生理的なものです。とくに、妊娠・出産を経験すると、女性ホルモンの分泌はより活発になります。その結果、月経量が増えたり、ドロッと したかたまり状の月経血が見られることもあるのです。ただし、量がピークの1日目や2日目だけでなく、月経期間中ずっと夜用ナプキンうを用いたり、ひんぱんに交換しないといけないほど量が多い場合は子宮筋腫などの病気が原因のことも。

子宮筋腫は、子宮にコブのようなものができる病気ですが、とくに子宮の内側に筋腫があると多くなります。そのほか、子宮内膜組織が子宮筋層内で増殖する子宮腺筋症や、ホルモンバランスの乱れなども疑われます。気になるほどの量が多いときは、子宮がん検診のときでも、相談してみましょう。
 
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