2006.11月号掲載
女性にとってごく身近な病気である子宮筋腫。初潮年齢の低下などが原因となって、最近は20代や30代でも珍しい病気ではありません。今月は子宮筋腫についての相談を実況中継!
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。

相談日は毎月 第1水曜日10時〜13時!
(祝日の場合、年末年始はお休み)
女性のからのだの悩みについて、年齢を問わず野末先生がやさしくお答えします。左の番号で相談を受け付けますので、悩みのある人はご利用下さい。ただし、携帯電話、固定電話子機からの通話は御遠慮願います。
※婦人科以外のご相談はご遠慮ください。また、相談日は電話がかかりにくいことがありますので、ご了承ください。
 
「子宮筋腫の手術をすることになったのですが、どんな手術方法があるの?」
相談者 Lさん (29才 茨城県 主婦歴5年)
Lさん:
子宮筋腫があるとわかり、手術を受けることになったのですが、不安でしかたがありません。
野末先生:
筋腫のできた場所と大きさはわかりますか?
Lさん:
子宮の内側にできているということです。大きさは4cm大とそれほど大きくはないのですが、妊娠にさしつかえるので、手術ををすすめられました。
野末先生:
そうですね。筋腫の位置や大きさが、受精卵の着床を妨げるような場合は、手術をして取り除いたほうがいいですね。
Lさん:
できた場所や大きさで違うのですか?

野末先生:
子宮筋腫は、できている場所や大きさで、その影響もずいぶん違ってきます。子宮の外側に向かい育っていくものを漿膜下筋腫、内側に張り出してくるのが粘膜下筋腫、子宮の筋層内で大きくなるのが筋層内筋腫です。あなたは、子宮の内側にできた粘膜下筋腫の可能性があります。この場合は、月経量の増加や貧血といった症状が見られ、受精卵の着床を妨げて不妊や流産の原因になることもあります。

Lさん:
子宮筋腫の手術で、子宮を取るようなことはないですか。
野末先生:
確かにある程度年齢が上の人で、妊娠の予定がなく、筋腫による貧血や腰痛などの影響が重い人は、子宮ごと手術で取ることもあります。しかし最近は、妊娠の予定がない人でも、手術を望まない人が増えていますね。まして、今後妊娠を望むという人に手術をする場合は、筋腫核摘出術といって、子宮は残して筋腫の核だけを取る方法になります。子宮を除去する心配はないと思いますよ。
Lさん:
でも手術だから、おなかを切りますよね……
野末先生:
そんなに怖がらなくても大丈夫ですよ。筋腫の状態によっては、開腹手術ではなく、おなかに小さな穴を開けるだけですむ腹腔鏡手術や、腟のほうから子宮鏡を用いて手術をすることも可能です。また、限られた施設ではありますが、最近は、入院期間が短く術後の回復も早い手術法を取り入れている施設もあります。子宮動脈塞栓術(UAE)といって、筋腫に栄養を送る動脈を詰まらせて筋腫の発育を妨げ損なう方法や、集束超音波治療(FUS)という患部に超音波エネルギーを照射するという方法を行っている病院もあります。
 いずれにせよ、筋腫があるために妊娠しにくかった人は、手術をすることで妊娠の可能性が高まるといえるでしょう。
Lさん:
手術後、どれくらいの間を置けば、妊娠を考えていいですか?
野末先生:
術後の検診が順調であれば、だいたい6カ月もたてば妊娠にトライして大丈夫でしょう。
Lさん:
わかりました。どうもありがとうございました。
野末先生:
お大事になさってください。
 「集束超音波治療」
 最近、子宮筋腫の治療法として注目を浴びているものです。外科的な治療法とは異なり、MRIのモニター画像で確認しながら、超音波で患部を焼くという方法です。体にメスを入れないので傷が残らず、入院が必要ないことも多く、日帰り治療も可能、また、薬物を投与しないので、副作用がほとんどない、といったメリットがあります。一方、保険が適用されないので費用が高額、すべての筋腫に対応できるわけではなく筋腫が3個以内、1個の大きさは10p以内といった制約もあります。
 今月のその他の質問
静脈瘤

産後9カ月を過ぎても静脈瘤が消えず、ときどき痛みもあるのですが……  妊娠中にできた太ももの静脈瘤が、産後9カ月過ぎた今も消えません。ときどき痛みもあるのですが、大丈夫?    (埼玉県/S・Iさん 29才)
妊娠が原因なら、大半は産後半年で消えます

 妊娠すると、大きくなった子宮に圧迫されて下半身の血行が悪くなり、静脈瘤ができることがあります。同じような理由で、太りすぎの人にも見られます。静脈瘤は、静脈の一部がコブのようになったり、クネクネと蛇行してふくれたもので、太ももやふくらはぎ、外陰部などにできます。自覚症状としては、静脈瘤ができたところに、うずくような痛みや、重い感じを覚えます。
 悪化を防ぐには、下半身の血行を良くすることが第一。台所仕事などはイスに座って行うなど、立ち仕事は避け、入浴時にマッサージしましょう。また便秘も静脈を圧迫するので、便通を良くするように努めてください。痛みを感じたときは、足を高くして横になると楽になります。弾性ストッキングをはくことも効果的です。
 妊娠による静脈瘤は、たいてい産後半年ぐらいで治まります。なかなか治らない場合は、深部にできている可能性もあるので、血管造影検査を受けるなど、血管外科できちんと調べてもらうことが大切ですね。
流産後の出血

流産2週間後、出血が。どこか悪いのではと心配です。
一度、受診が必要。基礎体温をつけておくと、役立ちます
 
 妊娠6週の流産ということですが、残念ですが受精卵に何らかの問題があり、子宮内にとどまることができなかったのでしょう。妊娠初期の流産は、母体側ではなく、受精卵に原因がある場合がほとんどです。
 流産をすると、1週間ぐらい後に、術後の子宮の様子などをみる検診を受けます。これで問題なければ、徐々に元の生活に戻ってかまいません。
 ただ、2週間後の出血とのことですので、一度産婦人科を受診し、みてもらったほうがいいでしょう。
 熱も痛みもなさそうなので、炎症を起こしている可能性は低く、むしろ、ホルモンバランスによる出血も考えられます。
 基礎体温をつけることを習慣にしていると、このような場合に役に立ちます。流産後、卵巣機能が順調に回復しているかどうかをみるのに、基礎体温表がひとつの目安となるからです。今後、ご自身の体調を知るためにも、基礎体温をつけることをおすすめします。
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