2006.7月号掲載
今月は不眠症の薬を処方してもらったら、月経が止まってしまった、というトラブル。誰にでも起こりうる高プロラクチン血症についての電話相談を実況中継!
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。

相談日は毎月 第1水曜日10時〜13時!
(祝日の場合、年末年始はお休み)
女性のからのだの悩みについて、年齢を問わず野末先生がやさしくお答えします。左の番号で相談を受け付けますので、悩みのある人はご利用下さい。ただし、携帯電話、固定電話子機からの通話は御遠慮願います。
※婦人科以外のご相談はご遠慮ください。また、相談日は電話がかかりにくいことがありますので、ご了承ください。
 
「不眠の薬を飲んでいたら、月経が止まってしまったのですが……」
相談者 Jさん(35才 栃木県 主婦歴8年)
Jさん:
昨年末から心配ごとが重なり、不眠に悩まされるようになりました。メンタルクリニックを受診し、薬を処方してもらい、眠れるようにはなったのですが、2カ月ほど前から月経が止まってしまいました。友人に相談したら、薬のせいではと言われたのですが、そういうことって、あるんですか。
野末先生:
確かに月経が止まった原因として、飲んだ薬の影響も考えられますね。これを薬物性高プロラクチン血症といいます。プロラクチンというのは、産後の授乳中などに豊富に分泌されるホルモンで、母乳の出をうながし、排卵を抑制する働きがあります。
高プロラクチン血症は、このホルモンが過剰に分泌されて、排卵が抑制される状態をいいます。排卵が起きなければ、当然、月経も止まってしまうというわけです。このような状態が、ある種の薬の影響でも起きることがあるんです。
Jさん:
どのような薬が、影響するのでしょうか?
野末先生:
胃かいようの薬や、血圧を下げる薬、あるいは、精神科で処方される薬などですね。こうした薬を飲み続けていると、脳の中枢に作用して、プロラクチンの分泌量がふえ、月経を止めてしまう場合もあります。あなたの場合も、不眠治療で飲んでいたメンタルクリニックの薬が影響して、月経が止まったのかもしれません。まずは、かかりつけの精神科医と婦人科医に相談し、薬について考えて頂くのがいいでしょう。
Jさん:
わかりました。実は薬をたくさん飲んでいることに対して、ずっと不安でもあったんです。
野末先生:
納得して飲んでいる薬にくらべて、不安を抱きながら服用している場合は、なぜか効き目も減るようです。その結果、かえって薬の服用量がふえてしまう、といった悪循環を引き起こす可能性もあるんですね。
また、高プロラクチン血症は、薬以外にも、脳の下垂体というところに腫瘍があって起きる場合もあるので、きちんと調べてもらうことが大切です。腫瘍は多くの場合良性ですが、早期治療が大切になります。
Jさん:
薬をかえれば、月経が戻りますか?。
野末先生:
薬の影響も考えられますが、ストレスで月経が止まる場合もあります。不眠の原因になることの解決に向けて、カウンセリングを受けているとは思いますが、同時に、薬に頼らずとも、眠ることができるよう努力してみてください。日中体を動かすと、ストレス解消にもなりますので、ムリのない範囲で始めてみてはいかがでしょう?
Jさん:
わかりました。どうもありがとうございました。
野末先生:
野末先生 お大事になさってください。
 「骨密度検査」
 骨に含まれているカルシウムなどの量を、エックス線か超音波などで調べ、骨密度や骨強度という形で数字にあらわす検査です。骨は一度つくられたら一生そのまま変わらないと思われがちです。しかし、骨には無数の血管が走っており、活発な新陳代謝が行われています。骨は、カルシウムやリンなど無機質が45%、タンパク質が30%、水分が25%でできています。毎日血液中からカルシウムなどを取り込み、古い骨をこわしてカルシウムを放出しているのです。成長期にある子どもは、放出より取り込むカルシウムの量が多いので、骨は太く密度も増していきます。しかし、30代半ばを過ぎたころから、取り込むよりも放出するカルシウム量が多くなり、骨の密度も減り、もろくなっていくのです。
 今月のその他の質問
不妊症の検査で病院に行くのを夫がいやがるのですが……

 結婚後3年、避妊していないのに妊娠しません。不妊症かと思い、夫と病院に行きたいのですが、夫はいやがります。どうしたらいいでしょうか?
(神奈川県/S・Wさん 26才)
セックスした翌日、あなたが受診すれば男性側の要因もチェックできます
 
 とくに避妊をせず、2年以上夫婦生活を営んでいても妊娠しない場合を「不妊症」と呼んでいます。あなたの場合も、結婚後3年ということですから、不妊症の可能性もありますね。妊娠を望むのならば、早めに不妊の検査を受けたほうがいいでしょう。受診先は、不妊症の専門クリニックをおすすめします。
 検査では、排卵の状態や卵管に問題がないかなど女性側の検査のほか、男性側の精子の状態を調べる検査も必要です。
 検査をいやがる男性もいるようですが、不妊の3〜4割は男性に原因があるとみられています。排卵日のころにセックスをしてあなたが受診し、元気な精子が確認できれば、ほぼ精子の状態に問題はないといわれています。男性が検査をいやがる場合は、とりあえずこの方法でチェック受診してみましょう。
授乳期間が長いと、骨粗しょう症になりやすい?

 2才になる子に授乳を続けています。月経再開はまだですが、最近歯がやせてきたようで骨粗しょう症が心配です。
(北海道/Y・Kさん 31才)
無月経が長く続くと、その心配も。一度、骨密度の測定検査を
 
 産後は、ホルモン分泌が妊娠中とは大きく変わり、落ち着くまでにしばらくかかります。さらに、授乳している間は、乳汁分泌をうながすプロラクチンの影響で排卵が抑えられ、月経再開は遅くなります。このような場合を、授乳性無月経と呼んでいます。
 排卵が抑制されている間は、卵巣からの女性ホルモン分泌も抑えられており、その期間が長引くことで、一時的な更年期のような症状が出る人もいます。
 骨粗しょう症は、骨がスカスカでもろくなる状態をいい、女性ホルモンが減少する更年期以降の女性にふえる病気です。
 しかし、無月経期間が長いと、若くても、骨がもろくなってしまう場合があります。歯に違和感があるなど、自覚症状もあるようですので、一度、骨密度を測り、骨の状態を調べてみることをすすめます。また授乳についても、自分の症状を小児科の先生に相談してみましょう。
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