おんなのからだクリニック
2004.1月掲載 ↑TOP
乳ガンへの理解を深め、早期発見・治療を呼びかける「ピンクリボンウォーク」。
10周年を迎えた2004年は10月に関西国際空港で開催。実行委員として野末先生も参加しました。2005年はあなたもぜひ。
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。
主婦の友
女のからだクリニック相談室
相談は毎月、第1水曜日10時〜13時です。婦人科以外のご相談はご遠慮ください。また、電話がかかりにくいことがありますが、ご了承ください。
TEL 03-3295-0707
●尿もれ
尿もれに悩まされています。産後数年たつのに
お産の影響ですか? 太りすぎも関係ある?
   2年ぐらい前から、せきをした拍子などに尿がもれるようになりました。確かに、産後しばらくは尿もれがありましたが、数年たってまた出てくるものですか? 最近、急に太ったことも関係してますか? なにかよい対策があれば、教えてください。
(埼玉県/K・Oさん 37才)
お産で骨盤底がゆるんだり傷つくと、中高年になって
尿もれになりやすい傾向が。肥満も影響します。
   せきやくしゃみをした拍子に尿がもれてしまうなど、おなかに急に力が入ったときにみられる尿もれを腹圧性尿失禁といい、原因は骨盤底の筋肉がゆるんできたことにあります。
 骨盤の中の子宮や膀胱、直腸などの臓器は、骨盤の底にハンモックのようになった三重構造の骨盤底筋で支えられています。骨盤底にしっかりと膀胱や尿道が固定されていれば、おなかに力が入っても、外から尿道に圧力がかかり、ぎゅっと締まるようになっています。しかし、骨盤底筋がゆるんで、膀胱や尿道がぐらぐらと動く不安定な状態になると、腹圧がかかると尿道が閉じられず尿がもれてしまうのです。
 尿もれは40〜50代ぐらいからふえていきますが、20代、30代でも悩んでいる人はいて、そのほとんどが出産経験者です。お産の際、骨盤底は赤ちゃんを通すためしっかり伸びるうえ、お産で傷つく場合もあり、産後しばらく尿もれがみられる場合は少なくありません。このような人は、産後いったん治っても、中高年になって尿もれに悩まされることが多いもの。ほかにも、肥満や便秘、立ち仕事などは尿もれのリスク因子です。あなたも、急に太ったそうですから、産後いったん回復した骨盤底が、肥満の影響でまたゆるみ、尿もれを起こした可能性が高いですね。
 そこで、おすすめしたいのが、骨盤底筋を鍛える体操です。基本の体操、あおむけに寝て行うタイプは、@全身の筋肉をリラックスさせ、肛門、膣、尿道口を中に引き入れるような感じでじわっと締めていきます。ちょうどおならをがまんするときの感じ。1分間に12〜14秒つづけます。A残りの46〜48秒は体を脱力させリラックス。Bこれを10回繰り返します。
 あおむけのほか、すわったり立ったままでもできますから、トライしてみてください。体操で改善がみられないときは、泌尿器科を受診することをすすめます。薬物療法や、手術などの治療法もあるので、相談してみましょう。
●カンジダ膣炎
抗生物質を飲んでいたのに、かかってしまいました。
   外陰部がかゆくなり受診したらカンジダ膣炎とのこと。膀胱炎の治療で抗生物質をずっと飲んでいたのに、なぜ発症したの?(宮城県/F・Iさん 34才)
抗生物質で膣の自浄作用が落ちたせいでしょう。
   カンジダ膣炎は、カビの一種の真菌が原因で起きる膣の炎症です。カンジダ膣炎にかかると、外陰部にかゆみがあったり、白いおとうふのようなボロボロしたおりものが見られます。
 この菌は私たちの体に住んでいて、抵抗力が落ちたりすると発症する特徴を持っています。妊娠中も出やすいですし、抗生物質を飲んでいる場合も発症しやすい状態になります。これは、抗生物質によって、膣の自浄作用が弱まるためです。
 カンジダ膣炎で使う薬は、抗真菌剤です。抗生物質は何にでも効く薬ではなく、原因菌の種類に応じて使う薬は違います。
 カンジダ膣炎は、膀胱炎同様、疲労がたまっているなど体の免疫力が低下しているとかかりやすい病気です。疲労はためず、休養もとるようにしてください。
●産後の月経不順
産後月経が再開したものの、周期が不順です。
   産後1年で月経が再開し、約6カ月過ぎたものの、周期が不順です。授乳もやめて半年なのにしぼると出ることと関係ある?(新潟県/Y・Hさん 29才)
しばらく基礎体温をつけ、まだ不安定なら受診を。
   月経がなかなか再開しない、再開しても周期が乱れるなど、産後の月経周期は安定するまで、しばらくかかるものです。これは、妊娠中ストップしていた排卵の機能が、産後再開していくまでに、母体の回復具合などにより少し時間がかかるからです。
 特に、授乳をつづけている人は、乳汁分泌を促すホルモンのプロラクチンの影響で、産後の月経再開が遅くなりがちです。プロラクチンには、排卵を抑える働きがあるからなんですね。
 あなたも、しぼるとおっぱいが出るということですから、プロラクチンがまだ多めに分泌されているのでしょう。その影響で、排卵が抑制され、月経周期がなかなか安定しないという可能性があります。
 しばらく基礎体温をつけてみて、まだ安定しないなら、婦人科で血中のプロラクチン値など調べてもらいましょう。
 
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