おんなのからだクリニック
2004.11月掲載 ↑TOP
「母方の祖父が医師だったことも、医師を志したきっかけのひとつ」とおっしゃる野末先生。
この夏は、旅先の函館で、おじいさまが開業医をしていらした家を訪ねられたそう。
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。
主婦の友
女のからだクリニック相談室
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TEL 03-3295-0707
●術後のホルモン治療
手術で卵巣をとり、ホルモン治療を受けています。
ホルモン治療は、なんのためにするのですか?
   子宮頚ガンの手術で卵巣もとりました。その後、ホルモン治療で月1回注射を受けていますが、注射以外にどのような治療法がありますか? ホルモン治療はどうしても受けなくてはいけないものなのですか? (岐阜県/O・Tさん 37才)
人より早く更年期症状や老化があらわれやすく
なるので、それを予防するために行います。
   術後のホルモン治療は、卵巣をとったことで人より早く更年期や老化が訪れやすくなるため、それを防ぐ目的で行われるものです。
 頭痛、肩こり、動悸、めまい、イライラ、のぼせ、発汗、しびれ、耳鳴り、不眠、冷え症などの更年期症状は一般的に40代後半からあらわれてきます。これは閉経に向かい、卵巣機能が低下していき、ホルモンバランスがくずれるために起きるものですが、あなたの場合は手術により閉経がもたらされたわけです。ですから、術後何もしないでいると、普通の人よりほぼ10年早く更年期症状が出てくる可能性があります。また、骨密度の低下も急速に進むので、将来、骨粗鬆症を発症しやすくなります。
 40代の半ばを過ぎれば、皆と同じような条件になります。少なくともそれまでは、更年期症状の予防をしておいたほうが安心でしょう。
 ただし、治療法は注射だけではありません。飲み薬や皮膚にはりつけるパッチタイプのホルモン剤を使うHRT(女性ホルモン補充療法)もあります。HRTは、主に更年期障害が対象となる場合が多いのですが、早期閉経の人などにも効果のある治療法といえるでしょう。
 また、注射にくらべ、飲み薬やパッチタイプのホルモン剤は、使用量を自分でコントロールしやすいという利点があります。乳房の張りが強いときは、錠剤を半分に割って使ったり、症状が出てつらくなってきたら、また1錠分に戻したり、自分で使用量をかげんできるわけです。
 ただ、更年期の人でも、HRTを受けなくてもとくに症状の出ない人もいますから、必ずホルモン治療を受けなくてはならないということはありません。症状によっては、漢方療法でも十分効きめをあらわします。
 最近は、更年期治療に漢方をとり入れるところもふえてきていますから、一度、治療法について、主治医の先生と相談してみるといいでしょう。
●カンジダ膣炎
カビが原因と言われびっくり。体にカビが生える?
   おりものがふえ、気になったので受診したら、カンジダというカビによる膣炎と言われびっくり。体にカビが生えるの?(埼玉県/A・Iさん 22才)
カビの菌は膣内常在菌のひとつ。体力低下で発症も。
   カンジダ膣炎は真菌というカビの一種が原因で起きます。カビというと驚かれるかもしれませんが、膣の中にはもともと、いろいろな菌がいて、これらを常在菌といい、カビもそのひとつなのです。
 健康な状態では、雑菌の侵入を防ぐため、膣内は酸性に傾いて炎症が起きにくくなっているのですが、妊娠中や疲れているときなど膣の自浄作用が落ちてくると、常在菌が悪さを始め、カンジダ膣炎などにかかりやすくなるのです。ホルモンバランスがくずれたとき、抗生物質を使っている場合、糖尿病の人などもカンジダを起こしやすい傾向があります。
 治療はカビを殺す薬を使います。ただ、体力が落ちるとまた出てくることが多いので、疲労をためず、食事もバランスよくとるよう心がけましょう。下着は通気性のよいものを、入浴時のせっけんも刺激の少ない弱酸性タイプがおすすめです。
●基礎体温
高温期でも36度5分までしか上がらず低めです。
   基礎体温が、高温期でも36度5分までしか上がらず、低温期は35度8分まで下がります。低めなのが気がかり……(静岡県/K・Fさん 27才)
全体にやや低めでも二相性を描いていればOK。
   婦人体温計を買うと、基礎体温を書き込むグラフがついています。多くの場合、グラフには36度7分に線が引かれているので、それ以上ないとおかしいのではと不安になる人もいるようです。確かに、高温期で36度7〜8分あたりまで上がり、低温期では36度2〜3分止まりというのが標準的ですが、全体にやや低めでも、きちんと高温期と低温期の二相性を描いていれば問題ありません。
 また、体温の高低だけでなく、期間の長さもたいせつです。低温期が約2週間つづき、排卵後、高温期が約2週間あり、その後月経が始まるというのが基本的に健康な月経周期ですが、高温期が短いと黄体ホルモンの分泌が悪く、不妊に結びつくこともあります。
 あなたの場合は、冷え性気味のようですから、それを漢方などで改善していくといいでしょう。
 
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