おんなのからだクリニック
2003.9月掲載 ↑TOP
旅行に、帰省に、と夏休みは 体も心もリフレッシュするいいチャンス。 電力不足が心配されているこの夏、 海や山で自然の空気を吸い込みましょう。
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。
主婦の友
女のからだクリニック相談室
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●貧血
月経量が多いため貧血に。治療でピルを処方されましたが、ずっと飲み続けなくてはいけませんか?
   定期健診で貧血がみつかりました。 病院の検査ではとくに異常はなく、月経の量 が多いことが原因なのではということで、ピルを処方されました。閉経までピルを続けることをすすめられたのですが、ずっと飲まなくてはいけないのでしょうか? 副作用が心配です。    (岡山県/E・Mさん 36才)
ピルで月経量や周期の調整ができれば、貧血の治療に。 まずは半年〜1年続けて様子をみては?
  貧血は、血液中のヘモグロビンが少なくなる状態をいいます。ヘモグロビンは赤血球の成分のひとつで、鉄とタンパク質からできています。貧血のほとんどが、鉄が不足して起きる鉄欠乏性貧血ですが、なかには再生不良性貧血など深刻な病気もあるので、健診で貧血とわかったら内科や婦人科できちんと調べてもらうようにしましょう。
自覚症状としては、動悸や息切れ、疲れやすい、体がだるい、めまいや立ちくらみ、まぶたの裏が白い、顔色が土気色などがあげられます。このような症状がみられたら早めに受診したほうがいいのですが、症状は徐々に進むことが多く、体がその状態に慣らされてしまって、貧血であることに気づかない場合が少なくありません。 とくに女性は毎月月経で出血するため貧血になりやすく、さらにダイエットや偏食がその傾向に拍車をかけます。
また、何か病気にかかっていて慢性的な出血があり、その結果、貧血になっている場合もあります。
たとえば、過多月経の場合は子宮筋腫や子宮内膜症が疑われますし、胃カイヨウや痔による出血という場合もあります。 月経量 が多いかどうかは自分ではわかりにくいものですが、月経が10日以上続いたり、月経の間ずっと夜用ナプキンが必要であったり、つけていてもよく下着が汚れるというような場合は過多月経といえるでしょう。 血液にレバーのような血のかたまりがまじる場合も過多月経の可能性があります。
月経周期が短い頻発月経も出血回数が多くなるため貧血を引き起こしがちです。 貧血の治療の基本は食事療法で、必要ならば鉄剤で補います。 月経トラブルが原因の貧血の場合は、ホルモン剤の治療で回復を期待できます。 ピルにより月経周期をととのえたり、量を減らすことが可能ですし、低用量ピルであれば、副作用はほとんど心配ありません。 気になるのなら、先のことまで心配せず、とりあえず半年か1年ぐらい飲んで様子をみてはいかかでしょう。
●産後の出血
会陰切開したところがまた切れたのではと不安です。
   産後2カ月たつのに、まだときどき出血が…… 会陰切開したところが、また切れたのではと不安です。出血の原因は何?    (千葉県/H・Aさん 30才)
切れることはほぼありませんが熱や痛みがあれば受診を。
   お産の際の会陰切開のあとを気にしているようですが、産後2カ月過ぎれば縫合した傷は治るのがほとんどです。しこりや引きつれ感が残ることはありますが、傷が開いて出血というのは考えにくいでしょう。
ただ、傷口が熱を持っていたり、痛みがあるときは感染が心配ですから、すぐに受診しましょう。  産後しばらく続く血性のおりものである悪露も、この時期になればふつう消えていきます。ただ、子宮の回復が悪く無理をしたときなど一時的に出血がみられることもあるかもしれません。また、産後しばらくは授乳の影響もあり、ホルモンバランスも不安定ですから、その影響も考えられます。
一度産婦人科を受診し、出血のことなど相談してみてはいかがですか。その際、念のため子宮ガンの検診も受けておくと安心です。
●子宮脱の手術
閉経後でないと手術は無理? 子宮もとる必要がある?
   子宮脱と診断され、閉経したら子宮をとる手術をと言われました。子宮を残す方法はない? それまで手術はできないのですか? (福島県/W・Iさん 40才)
子宮を残す方法もあり、閉経まで待つ必要なしです。
   子宮脱というのは、子宮が下がってきて膣から出てくる状態を言います。そのままにしていると、膣から出ている部分がこすれて炎症が起きることも心配ですし、生活に支障もきたしてきます。
子宮脱をきちんと治すならば、手術が一番でしょう。ただ、その場合、何も閉経まで待つ必要はありません。  子宮脱の原因は、子宮や膀胱などを支えている骨盤底筋のゆるみですから、手術では、骨盤底が再び骨盤内の臓器を支えられるように修復していきます。骨盤底の状態により、どの筋肉や靭帯を修復していくかは異なります。また、性器脱の手術には、子宮をとる方法もありますが、子宮を残す方法もあり、こちらも閉経まで待つことはありません。性器脱や尿失禁を扱う専門医は、日本ではまだ数少ないのですが、できるだけ専門医のいる病院で手術を受けることをすすめます。
●おんなのからだ基礎知識
『会陰切開』
   お産の際、いよいよ赤ちゃんの頭の先が出てきて引っ込まなくなったころ、出しやすくするため会陰を少し切ることを会陰切開といいます。目的は赤ちゃんを安全に早く出すためと、会陰が自然に裂けて、ひどい裂傷になるのを防ぎ、骨盤底筋の過度の伸展を予防するためです。しかし、だれでもしなければいけないというものではなく、会陰の伸びがよければ必要ありません。経産婦さんのほうがしないことが多いでしょう。
 
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