おんなのからだクリニック
2003.6月掲載 ↑TOP
咲き始めた桜の下で開催された、「ミニウォーク&ラン フォー ブレストケア」。 乳ガンの早期発見を呼びかけるこの大会を主催者でもある野末先生にレポートしていただきます。
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。
主婦の友
女のからだクリニック相談室
相談は毎月、第1水曜日10時〜13時です。婦人科以外のご相談はご遠慮ください。また、電話がかかりにくいことがありますが、ご了承ください。
TEL 03-3295-0707
卵巣嚢腫
結婚前に右の卵巣をとり、最近左の卵巣にも嚢腫が。もうひとりほしいのですが手術をすべき?
   結婚前、卵巣嚢腫の手術を受け、右の卵巣をとりました。その後、結婚して子どももできたのですが、最近、左の卵巣にも2cm程度の嚢腫があることがわかりました。できればもうひとり、子どもをほしいと思っていますが、手術をしたほうがいいでしょうか?(東京都/S・Oさん 27才)
一般 的に2cm程度なら手術はせず、様子を見ます。妊娠の妨げにもならない大きさでしょう。
   卵巣嚢腫は、卵巣にできる"できもの"、いわゆる腫瘍の一種です。腫瘍といっても卵巣嚢腫は良性の腫瘍の場合が多いのですが、腫瘍がある場合、まずは悪性でないことを調べておく必要があります。最近は、内診のほか血液検査や超音波検査、CTスキャン、MRIなどで、良性か悪性か診断をします。
 ただし、良性の嚢腫でも一定以上大きい場合は、手術で切除するのが原則です。これは、放っておくと茎捻転などのトラブルに結びつくこともあるからです。嚢腫の根元が何かの拍子にねじれる茎捻転が起きると、下腹部の激痛やショック症状に見舞われます。さらに、外からの検査だけでは100%良性とは診断できないため、大きすぎたり、多少でも悪性が疑われる場合は手術を行います。手術による摘出物を組織検査すれば、確実な診断がつきます。
 手術といっても、良性であることが確実で、妊娠を希望するような場合は、嚢腫部分だけをとり、卵巣のほかの部分は残す方法をとります。また、一方をとっても片方が残っていれば卵巣機能に問題はないので、妊娠も出産も可能です。しかし、両方の卵巣を全摘すると、閉経時にみられるような更年期症状が、特に若い人に強く出るといった影響があるため、年齢や症状などから判断して、良性の場合はできるだけ片側を、それもとらなければいけない場合でもその一部を、残すようにします。やむをえず両方の卵巣を全摘したときは、術後に女性ホルモンを補う治療を行います。
 ところで、あなたのように嚢腫があっても2cmと小さい場合は、すぐに手術をする必要はないでしょう。しばらく様子を見ていてかまわない大きさですし、2cm程度なら妊娠の妨げにもならないと思います。妊娠後も、大きくならなければそのままでの出産が可能です。たとえ妊娠中に手術をすることになっても、赤ちゃんやお産に影響することはありません。ただし、定期的に検査は受けていきましょう。
乳房のしこり
乳房のしこりが生理前に痛みますが……
   乳房にしこりがあり、生理前に痛みます。生理後に痛みは消えますが、大丈夫でしょうか? (埼玉県/H・Yさん 34才)
乳腺症の疑いが。念のため、乳ガンの検査も。
   乳房にしこりがあるとき、一番心配なのは乳ガンです。念のため、病院で調べてもらいましょう。乳房外来なら、触診、超音波検査のほか、マンモグラフィー(X線検査)や組織検査なども受けられます。
 ただ、乳ガンの場合はしこりはあっても痛みがないことが多く、生理前に痛みのあるときは乳腺症が疑われます。乳腺症は、30代から40代の女性に多い病気で、症状は乳房のしこりと痛みです。また、月経前に硬くなったり痛みが増すことがよくみられ、月経が終わると柔らかくなって痛みも軽くなります。
 乳腺症が乳ガンになる心配はありません。しかし、乳ガンがかくれている場合もあるので、しこりを感じたらきちんと調べてもらうことがたいせつです。また、早期発見のために、毎月の乳ガン自己チェックを習慣づけましょう。
生理前の出血
月経前に数日、少量 の出血があり心配です。
   最近、生理前に数日、少量の出血が続きます。子宮ガン検査を受けた結果は大丈夫でした。(長野県/K・Sさん 28才)
ホルモンバランスが崩れている可能性があります。
   規則的に繰り返される月経と違い、周期に関係なく出血がダラダラと続くような場合を機能性出血といいます。ホルモンバランスが不安定な思春期や更年期によくみられますが、成熟期の女性でも、精神的なストレスなどからホルモンのバランスが崩れて起きることもあります。
 そこでおすすめなのが、基礎体温をつけること。基礎体温表からは多くの情報を得ることができます。たとえば、低温の期間が長く、高温期がなければ無排卵ですし、高温期があっても短くなってきていたり低めなら、黄体ホルモンの減少ではないかと予想できます。婦人科を受診するときも、基礎体温表があると資料として役立ちます。機能性出血であれば、様子を見るだけの場合もありますし、症状によってはホルモン治療を行うこともあります。なお、子宮ガン検診は定期的に必ず受けましょう。
 
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