おんなのからだクリニック
2003.1月号掲載 ↑TOP
いよいよ2003年のスタート。 家事や育児、仕事に忙しい毎日ですが、健診などで自分の体についての情報をきちんとつかみ 元気に一年を過ごしたいですね。
女性の体の悩みについて、年齢を問わず、野末先生がやさしくお答えします。下記の番号で相談を受け付けますのでご利用ください。ただし電話での相談のおりには、必ず親機をご使用ください。携帯電話や子機からの通話はご遠慮願います。また、相談はもちろん、記事に関する疑問や、日ごろ感じている素朴な疑問なども、編集部あてのお手紙、ファクス(03-5280-7431)で受け付けます。相談に対する回答は本誌上でのみ。お一人お一人へのお答えはできませんので、ご了承ください。
主婦の友
女のからだクリニック相談室
相談は毎月、第1水曜日10時〜13時です。婦人科以外のご相談はご遠慮ください。また、電話がかかりにくいことがありますが、ご了承ください。
TEL 03-3295-0707
子宮内膜症
最近、性交痛や腰痛に悩まされるようになり、子宮 内膜症ではと気になります。
子どももほしいのに…
  結婚前に子宮内膜症と診断されたことがありますが、そのときはホルモン剤を使い、しばらくしたら軽くなりました。ところが、最近になって性交痛や排卵時の腰痛に悩まされるように。内膜症の再発でしょうか。結婚後1年半過ぎ、子どももほしいと思っています。 (大阪府/J・Sさん 28才)
子宮内膜症なら、妊娠がいちばんの治療となります。 排卵検査をするなどしてできるだけ早い妊娠を。
  子宮内膜症は子宮内膜の組織が本来の場所以外のところで育ってしまう病気で、卵巣や子宮の筋層、腸壁などにできることもあります。内膜組織は、女性ホルモンの分泌に応じて増殖したり出血したりするのですが、他の臓器にできていると、月経と違い外に血液を出すことができません。その結果 、血腫を作ったり、たまった血液が炎症を起こすなどのトラブルに結びついてしまうこともあります。
症状は内膜症がどこにできているかで異なりますが、代表的な症状は月経痛でしょう。それも、寝込んでしまうほどの痛みで、鎮痛剤を飲まないといられないというほどの場合がしばしばです。また、性交痛や腰痛に悩まされる人もいます。月経量 が異常に多い過多月経は、子宮筋層に病巣のある場合によくみられます。しかし、卵巣にできる子宮内膜症、いわゆるチョコレートN腫では、痛みなどの自覚症状が比較的軽い場合もあります。
あなたの場合も子宮内膜症の可能性がありますから、早めに婦人科を受診しましょう。ほうっておくと不妊に結びつくこともあります。子どもを望んでいるなら、早めに妊娠するように努めることをすすめます。というのも、内膜症の人にとっては、月経が止まる妊娠がいちばんいい治療になるからです。月経がなければ子宮内膜組織の増殖や出血も止まり、病気が抑えられるというわけです。また、産後も授乳している間は進行をストップすることができます。
そこで、早く妊娠するためにおすすめしたいのが、ホルモン値をみて排卵日を特定できる、自宅でできる排卵検査法です。このキットを用い、できるだけ妊娠しやすい時期を選んで性生活を持つといいでしょう。  なお、妊娠を望まないのなら、低用量ピルを使う治療法が有効です。避妊もできる低用量 ピルは、子宮内膜を薄く保つことができ、内膜症の月経痛や過多月経などの症状によく効きます。
セックスレス
診察の痛みからセックスがこわくて…
  以前婦人科を受診した際にとても痛い思いをし、以来、セックスレスになってしまいました。結婚を控え悩んでます。 (福岡県/K・Sさん 30才)
カウンセリングを受け、恐怖心の解消を。
  産婦人科は女性のデリケートな部分を扱いますから、初めて受診する人や、まだ10代の娘さんをみるときなどはとくにメンタルなケアも考え接する必要があるでしょう。医師はこの点を心すべきだとつくづく思いますね。
さて、セックスレスの原因には、肉体的なことと、精神的なことがあります。女性の場合、肉体的な原因には、膣が狭すぎたり完全に閉じていたり、膣のまわりの筋肉が硬くて広がらない場合などがあり、これらは薬や手術などで治せます。一方、精神的な理由には、仕事や環境によるストレスや、何らかの精神的な抑圧などがあげられます。そこで、とくに体に問題がなければ専門家のカウンセリングを受け、心の回復を図ることが必要です。あなたもぜひカウンセリングを受けてください。少しずつ心がいやされればセックスへの恐怖も消えていくでしょう。
ホルモン剤と漢方薬
月経不順に両方使って大丈夫? 効果の違いは?
  月経不順で受診したらホルモン剤と漢方薬を処方されました。効きめはどう違うのですか?  いっしょに飲んでも大丈夫?   (東京都/E・Iさん 27才)
不足を補うホルモン剤、全身の調子を整える漢方。
  ホルモン剤は不足した女性ホルモンを補う薬で、病気の原因に直接働きかける治療で使います。他方、漢方薬は体全体の調子を整える薬で、どこか悪いところを直接治すというのではなく、月経不順の治療なら、自律神経のバランスを整えてホルモン分泌に影響を与えるという効き方をするわけです。
それぞれ効き方が違いますから、ホルモン剤と漢方薬をいっしょに使っても、漢方がその人の証(体質・症状)に合っていれば心配はありません。むしろ、ホルモン剤で不足分を補いホルモン分泌を正常にすると同時に、漢方薬で全身の調子を整え、ホルモンバランスも回復するという治療効果 が期待できます。婦人科では漢方療法も行うところがけっこうあり、月経不順など月経をめぐるトラブルの治療では、漢方薬とホルモン剤を併用することはよくあります。
 
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